第4回 問4 マンションの塗装、防水、シーリング

【問題4】マンションの塗装、防水、シーリングに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.外装塗膜の「割れ」の現象で「深割れ」とは「下塗り塗膜や下地、が見える程度の割れ」をいう。

2.外装塗膜の「はがれ」の現象は、生ずる位置によって層間剥離と界面剥離に区別される。

3.露出アスファルト防水のルーフィングのジョイントには、アスファルト系シール材を施すが経年とともに劣化しひび割れを生じる

4.シーリング材の軟化は、紫外線、熱などにより、シーリング材が軟らかくなる現象である。


マンション設備で一番苦手な部分来た…
身近でない分、この防水とか塗装の問題ってなかなかイメージがわかないんです。

しかし、これはいわゆる専門用語の意味を問う問題。
覚えておけば解ける問題!?
これらの用語はマン管や管業の修繕等の問題で見たことがある気が…。


 劣化現象の種類と定義

劣化現象 定          義
汚 れ 塵埃、鉄さび、手あか、油脂等の付着、菌類、蘇苔類の繁殖により、通常の洗浄方法ではこ塗膜表面の色の色相・彩度または明度が変化する現象。
変 色 塗膜表面の色の色相・彩度または明度が変化する現象。
退 色 塗膜表面の色が、彩度が小さくなり、あるいはさらに明度が大きくなる現象。
変退色 「変色」と「退色」の混在。
光沢度低下 塗膜表面の光沢が低下すること。
白亜化 塗膜表面の劣化により、充填材が離脱しやすくなり、表面が粉末伏になる現象。チョーキングともいう。
磨 耗 塗膜表面の劣化、表面への外力等により塗膜厚が減少する現象。
割 れ 塗膜に裂け目ができる現象で、上塗り材の割れ、主材の割れに分けられる。 ・浅割れ checking ; 塗膜表面の浅い割れ(上塗材の割れ) ・深割れ cracking ; 下塗塗膜または披塗物が見える程度の深い割れ(主材の割れ)
ふくれ(浮き) 塗膜が気体、液体または腐食生成物などを含んで盛り上がる現象で、上塗材のふくれ、主材のふくれに分けられる。
剥がれ 塗膜が付着力を失って披塗物から離れる現象。・小剥がれ naking,chipping ・大剥がれ scaling
割れ、ふくれ、剥がれの混在 割れ、ふくれ、剥がれが混在している状態。
エフロレッセンス 下地の可溶成分が塗膜表面に折出し、空気中の炭酸ガス等との反応によって難溶性の白色物質が表面に沈着する現象。
クラック 下地(素地)の収縮などにより塗膜の下地がひびわれる現象。

これにより、①と②は正しいことがわかります。○


次に④…

シーリング材の劣化

・軟化
・白亜化
・ひび割れ

紫外線・熱・酸化・雨水などによって初期の性能から変化してやわらかくなる
紫外線・熱・酸化・雨水などによって初期の性能から変化して表面が粉状になる(チョーキング
紫外線・熱・酸化・雨水などによって初期の性能から変化して表面にひび割れが生じる

から、○だということがわかります。

ちょっと3に関しては…はっきりとした資料を見つけることが出来なかったので、保留〜。
(ひび割れに強い!という謳い文句のアスファルト系シール材の商品広告がたくさんあったので、現場レベルでは問3は常識なのかもしれません;;)
とりあえず、消去法で③が×とういことで(笑)