第4回 問3 鉄筋コンクリートの劣化に関する記述

【問題3】鉄筋コンクリートの劣化に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.コンクリート中のポルトランドセメントの水和物のうち、約20%は水酸化カルシウムであり、この物質によりコンクリートはpH12程度の強アルカリとなる。

2.コンクリート中の鉄筋が発錆する要因として、ひび割れ、コールドジョイント、ジャンカなどがある。

3.平成元年にアルカリ骨材反応に関する骨材の試験方法、判定基準、ならびにアルカリ骨材反応抑制対策の方法が規定され、それ以降はアルカリ骨材反応による損傷が少なくなっている。

4.コンクリート中に塩化物が浸透しても、強アルカリ環境下であれば内部の鉄筋は発錆しない。


この問題はマン管・管業に出題されてもおかしくないですね。


①…これはちょっと難しいですが、○のようです


水酸化カルシウムは、ポルトランドセメント中のカルシウムシリケートの水和の際にも生成し、ポルトランドセメントが完全に水和するとセメントの重量の20〜30%が水酸化カルシウムとなる。

②…これは管業・マン管の大規模修繕あたりの出題でもおなじみ。
○です。ジャンカの写真って蓮画みたいで気持ち悪いんですよね;;

③…
アルカリ骨材反応抑制対策について(国交省http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/13/130801_.html
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/13/130801/130801_1.pdf
日本においては、1980年代にアルカリ骨材反応が問題化したことを受け調査・研究が進み、1989年には骨材中のシリカ分の含有量を制限するなど抑制対策がJISに明記されるに至り、それ以降の新設構造物ではほぼ見られなくなった。

最後に④…
この肢を見たとき、最初○じゃないか!?と思ったんです
マン管か管業の過去問でも、確か…(うろ覚えですが)コンクリート内の塩分は鉄筋に影響しないという解説を見たことがあるような、ないような。
しかし、答えはこれが×
http://www.kagawa-u.ac.jp/ccrd/kenkyu/images/matusima.pdf
http://www.con-pro.net/readings/mystory/doc0031.html